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Takashi Sano

Associate professor, INIAD, Toyo University

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佐野崇の研究紹介のページです。

機械学習、計算論的神経科学、統計物理学に関する研究を行っています。

私の研究室で卒業研究を希望する学生は、研究紹介に目を通し、 下の注意事項を読んでおくとよいでしょう。 詳しいことは気軽にメールでお問い合わせください。

居室: 3316室
オフィスアワー: 不定期 (メールやslack DMでお問い合わせください)
e-mail: takashi.sano@iniad.org

研究内容、興味のあること:

最近の研究成果についてはReserchmapをご覧ください。

確率モデルによる機械学習

機械学習は人工知能の重要な構成要素です。 私が特に興味をもって研究しているのは、 ベイジアンネットワークやマルコフ確率場といった、 確率的グラフィカルモデルの学習です。 これらのモデルは、データの識別だけでなく 生成も自然に行うことができますが、 推論や学習に計算コストがかかるという問題があります。 この問題を解決すべく、確率伝播法や、 より数学的に性質の良い変分法等を用いて、 効率の良い推論や学習の方法を研究しています。

最近では、確率モデルの学習をニューラルネットワークの最適化に置き換えることで、 大規模化や高速化を図る手法についても研究を行っています。

計算論的神経科学

計算論的神経科学は、神経科学の中でも、どのような計算原理で人間や動物が行動しているかを扱う分野です。 計算論的神経科学は、工学的な学習理論とも密接な関係を持っています。 例えば、パーセプトロンや畳み込みニューラルネットワークといった工学的に有用な概念は、神経系の計算原理を解き明かす過程で提案されました。

私が特に興味を持っているのは、大脳皮質の計算原理です。 人間の脳のうち大きな領域を占める大脳皮質は、主に確率統計的情報処理をしていると考えられています。 この機能は、工学的モデルである確率的グラフィカルモデルと良く似ています。 確率的グラフィカルモデルは計算コストの問題のためにあまり大規模化することができませんが、 大脳皮質の一様な解剖学的構造は、何らかのスケール可能な計算回路の存在を示唆しています。 このように、大脳皮質における計算原理の解明が、より性能のよい脳型人工知能につながると私は考えており、 工学、神経科学の両側面から研究を行っています。

統計物理学

統計物理学では、物理系の模型から、計算の難しい物理量を計算するための様々な近似手法が開発されています。 そのような手法はしばしば機械学習モデルにも応用することができます。 例えば、変分法の一種である平均場近似は、機械学習の分野においても、期待値や周辺確率等を近似計算する強力な手法です。 統計物理学の手法に基づいた新しいアルゴリズムの研究を私は行っています。

さらに、機械学習の手法を物理の問題に応用することも近年盛んです。 ここでは、今まで解けなかった問題が解けたり、物理現象の新しい側面を明らかにすることができる可能性があります。 このような応用研究にも私は興味を持っています。


私の指導を受け研究したい学生の方へ

研究内容としては、PyTorchやTensorFlowといったニューラルネットワークのライブラリを使った課題を考えています。 具体的な内容は、学生の興味と私が指導できることをすり合わせて決めていきたいと思います。 上の私の研究内容や興味を確認してください。

PyTorch, TensorFlowは基本的にPythonで使うよう設計されているため、 Pythonプログラミングには習熟してもらう必要があります。 不慣れな方は、頑張って習得しましょう。

これまでの卒業生の研究テーマの例です。

  • 変分オートエンコーダによる声質変換
  • 敵対的生成ネットワーク(GAN)によるファッションの生成
  • U-net型モデルによる動画セグメンテーション

このようなディープラーニングを用いた研究や、他にも株価データの分析といった データマイニング的なテーマを選んだ学生もいました。

卒業研究をするにあたって最も重要なのはやる気です。 やる気を維持して研究を進めるためには、 興味の持てるテーマ選びが重要かと思います。 ぜひ、どのようなテーマで研究できるか、 メールなどで相談してください。歓迎します。